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5.片頭痛とはどんな頭痛か


1)数時間から3日間ほど続く慢性の頭痛

 「片頭痛」とは、頭の血管が過度に拡張することにより、まわりの神経が刺激されて痛むものです。20〜50歳代の若い年齢層、特に女性に多くみられ、月に1〜2回、多いときで週に1回、発作的に頭痛が起こるのが特徴です。頭の片側、時には両側が脈打つように「ズキンズキン」「ガンガン」と痛み、吐き気を伴います。また、体を動かすと痛みがひどくなり、さらに、音や光に過敏になるため、周囲がうるさかったり明るいところでは頭痛がいっそうひどくなります。
 頭痛は数時間から3日間ほど続き、発作中はたいへんつらいのですが、発作が終われば、ふだんと変わらない状態に戻ります。

片頭痛の特徴

・1か月に1〜2回、発作が起きる。 
・数時間から3日間持続する。 
・頭の片側が、ズキンズキンと痛む。 
・日常生活に支障をきたす痛み。 
・吐き気、嘔吐、まぶしい、音に敏感 
・体位の変換や運動で痛みが強くなる。 




2)体質に加え誘因がある

 片頭痛には、まず、片頭痛を起こしやすい体質が遺伝すると考えられ、母親が頭痛もちだと、そのこどもも頭痛もちになりやすいという傾向があります。頭痛になりやすい体質をまったうえで、ストレス、ホルモン、食物などが引き金になって片頭痛がおこります。
 ストレスは、頭痛を引き起こす大きな誘因になります。ただし、ストレスにかかっている最中ではなく、ストレスから開放された時に頭痛が起きるのが特徴です。例えば、週末に旅行を予定していても、その前日までに仕事が忙しいなどのストレスが加わっていると、当日、激しい頭痛を起こすことがあり、旅行どころではなくなります。
 女性ホルモンも頭痛を誘発する原因となっているようです。例えば、妊娠中には頭痛が起こりにくくなったり、避妊薬のピルを服用すると、逆に頭痛が起こりやすくなったりします。また、産後は、避妊前に増して、片頭痛がひどくなることもあります。
人によっては、チョコレート、ワイン、チーズなど、特定の食物によって、片頭痛が誘発される場合もあります。
 いずれの場合も、片頭痛を起こす詳しいメカニズムのついては、まだ、明らかになっていません。


3)前ぶれとして、視覚障害などの前兆やその他の予兆を伴うことがある

 片頭痛では、前兆や、予兆など頭痛の前ぶれを伴うことがあります。  頭痛の直前に起こる前兆には、視覚障害や感覚障害などがあり、まれに、失語、片麻痺(体の左右どちらか半分が麻痺状態になる)が起こることもあります。前兆のうち最も多いのが、視覚障害の閃輝暗点です。「閃輝暗点」とは、例えば、本などを読んでいて、文字が見えにくくなり、そのうち視界にチカチカした、まぶしいギザギザの線が現れるものです。ギザギザが消えると激しい頭痛に襲われます。この前兆の症状は、普通20〜30分ほどで治まります。
 その他、予兆としては、あくび、イライラ、空腹感、体のむくみなどがあり、片頭痛の起こる前に現れます。
 前兆や予兆が全くなく頭痛が起きる人もいます。また、前兆から頭痛が始まる場合もあれば、予兆がおきて頭痛が始まる場合もあります。前兆や予兆が消える頃に、吐き気、嘔吐などの症状も現れ、音や光に敏感になります。


4)治療

●引き金を取り除く
 片頭痛の治療でまず大切なことは、頭痛の引き金になるものを取り除くことです。
 例えば、ストレスがなくなって緊張が緩んだときに片頭痛が起こりやすいので、日ごろからストレスをためないようにすることが大事です。また、経口避妊薬やホルモン剤、頭痛を誘発する食物も避ける必要があります。
●睡眠をとる
 頭痛のときに一眠りすると、痛みが和らぐことがあるので“睡眠”も片頭痛の治療の一つとして重要となります。

●薬物治療
 片頭痛は頭の血管の拡張によって起こるので、血管の拡張を抑制する、エルゴタミンという血管拡張予防薬を使用します。この薬を頭痛が始まってから、なるべく早い時期に服用すると、頭痛はかなり軽くなります。ただし、あまりのみすぎると、今度は脳の血管が収縮しやすくなり、片頭痛の前兆の症状を起こすので注意して服用しなければなりません。
 また、市販されている鎮痛薬は、痛みがごく軽い場合には効果がありますが、基本的には、片頭痛に対してはあまり効果がありません。エルゴタミンの服用方法やどんな鎮痛剤を服用したら良いかなどは、医師とよく相談する必要があります。
 妊娠中、授乳中は薬を服用しないのが原則です。


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